ご使用いただいております
Hitachi Device Manager Software,
Hitachi Tuning Manager Software
におきまして,下記に示す注意事項があります。
内容をご確認の上,発生条件に該当する場合は下記の回復策,一時的回避策,または対策版の適用をご検討いただきますようお願いいたします。
[略称説明]
本資料では,下記のとおり略称を使用しています。
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製品名 |
略称 |
Hitachi Device Manager Software |
HDvM
|
Hitachi Tuning Manager Software |
HTnM
|
1.概要
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仮想化サーバ(ESXサーバ)のOSをアップグレード後(*1),Device Managerで,ホスト追加,ホスト更新,またはホスト編集が失敗します。また,Tuning Managerでは,同仮想化サーバからの情報が取得できなくなります。
この問題は,ESX/ESXi/vCenterの使用変更から生じます(VMWare社からは同仕様変更によるKBは発行されていません)。Device Managerは4.発生条件を満たした状態で,ESX/ESXi/vCenterの情報を収集する際,HTTP通信で通信しますが,ESX/ESXi/vCenterのアップグレード後から,それらがHTTP通信を受け付けない仕様に変更されてしまったことが原因です。
Device Manager GUI:
現象1:
Host Data Collectorを使用して,ホスト追加,ホスト更新,またはホスト編集を実行するとKAIC05530-Eが表示され,ホスト追加,ホスト更新,またはホスト編集に失敗する。
現象2:
vMAを使用して,ホスト追加,ホスト更新,またはホスト編集を実行するとKAIC05994-Eが表示され,ホスト追加,ホスト更新,またはホスト編集に失敗する。
Device Manager CLI:
現象3:
hdcipaddressオプションを指定して,AddVirtualizationServerコマンド,RefreshVirtualizationServerコマンド,またはModifyVirtualizationServerコマンドを実行すると,KAIC05530-Eが表示され,ホスト追加,ホスト更新,またはホスト編集に失敗する。
現象4:
hdcipaddressオプションを指定しないで,AddVirtualizationServerコマンド,RefreshVirtualizationServerコマンド,またはModifyVirtualizationServerコマンドを実行すると,KAIC05994-Eが表示され,ホスト追加,ホスト更新,またはホスト編集に失敗する。
Tuning Manager GUI:
現象5:
現象1〜4のいずれかの現象が発生したHDvMを対象に,ポーリングを実施しても,仮想化サーバの容量情報または構成情報に加わった変更がTuning Manager GUI上に反映されない。
(*1) 仮想化管理サーバを使って仮想化サーバを一括管理している場合(vCenter配下のESXiサーバを一括管理している場合),"仮想化サーバのOSをアップグレード"とは,その仮想化管理サーバ(vCenter)のアップグレードを指します。
2.発生環境
A.対象製品・バージョン
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対象製品名 |
バージョン |
Hitachi Device Manager Software |
6.3.0-00以降 |
Hitachi Tuning Manager Software |
6.3.0-00以降 |
B.ハードウェア構成
-
項番 | ハードウェア種別 |
ハードウェア名 |
1 | 対象ホストサーバ |
依存しません |
2 | 対象ストレージ |
依存しません |
3 | 対象ファイバースイッチ |
依存しません |
4 | 対象ホストバスアダプタ |
依存しません |
5 | その他 |
なし |
C.関連ソフトウェア
-
1) 関連する日立ストレージ管理ソフトウェア: ありません
2) 対象OS:Windows, Linux, Solaris
3) その他の関連ソフトウェア:ESXi 4.1以降,vCenter Server 5.0以降
3.現象
-
Device Managerに登録されている仮想化サーバのOSをアップグレード後,アップグレードした仮想化サーバを対象としてホスト追加,ホスト更新,またはホスト編集を実行すると以下の現象が発生し,仮想化サーバの情報更新に失敗します。
Device Manager GUI:
現象1:
Host Data Collectorを使用して,
ホスト追加,
ホスト更新,または
ホスト編集を実行すると以下のメッセージが表示され,ホスト追加,ホスト更新,またはホスト編集に失敗する。
対象ホストとの通信に失敗しました。
(対象ホストのホスト名またはIP アドレス = <対象ホストのホスト名またはIP アドレス>,Host Data
Collector 情報:ホスト名またはIP アドレス = <Host Data Collector のホスト名またはIP アドレス>,RMIレジストリポート番号 = <Host Data Collector のRMI レジストリポート番号>,RMI サーバポート番号 = <Host Data Collector のRMIサーバポート番号>,クラスローダーポート番号 = <Host Data Collectorのクラスローダーポート番号>)(KAIC05530-E) |
現象2:
vMAを使用して,
ホスト追加,
ホスト更新,または
ホスト編集を実行すると以下のメッセージが表示され,ホスト追加,ホスト更新,またはホスト編集に失敗する。
仮想化サーバ管理プログラムまたは仮想化サーバへのアクセス中にエラーが発生しました。指定したパラメーターが誤っているか,仮想化サーバ管理プログラムまたは仮想化サーバの状態が正常でないおそれがあります。(KAIC05994-E) |
Device Manager CLI:
現象3:
hdcipaddressオプションを指定して,
AddVirtualizationServerコマンド,
RefreshVirtualizationServerコマンド,または
ModifyVirtualizationServerコマンドを実行すると,以下のメッセージが表示され,ホスト追加,ホスト更新,まはたホスト編集に失敗する。
ERROR RESPONSE:
KAIC90083-E Device Manager Server Exception:
error code= 5330
error level= 2
error source= HostManager.<AddHostScan or ModifyHostScan>
description= Communication with the targethost failed. (name or IPaddress of target host =<対象ホストのホスト名またはIPアドレス>,Host Data Collectorinformation: host name or IPaddress = <Host Data Collectorのホスト名またはIPアドレス>,RMI registry port =<Host Data Collector のRMI レジストリポート番号>, RMIserver port = <Host Data Collector のRMIサーバポート番号>,class loader port =<Host Data Collectorのクラスローダーポート番号>)
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現象4:
hdcipaddressオプションを指定しないで,
AddVirtualizationServerコマンド,
RefreshVirtualizationServerコマンド,または
ModifyVirtualizationServerコマンドを実行すると,以下のメッセージが表示され,ホスト追加,ホスト更新,またはホスト編集に失敗する。
ERROR RESPONSE:
KAIC90083-E Device Manager Server Exception:
error code= 5994
error level= 2
error source= HostManager.AddHostRefresh
description= An error occurred whileaccessing the virtualizationservermanagement programor virtualization server. Thismight be because a specifiedparameter is invalid, or thevirtualization-servermanagement program orvirtualization server is not in anormal status.
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Tuning Manager GUI:
現象5:
HDvMにポーリングを実施しても,仮想化サーバの容量情報または構成情報に加わった変更がTuning Manager GUI上に反映されない。
4.発生条件
-
各現象の発生条件は,以下のとおりです。
現象1と2:
以下の条件にすべて該当する仮想化サーバに対して現象に記載されている操作を実行すると発生します。
(1) ESX/ESXi/vCenterサーバとHDvMサーバ間,またはESX/ESXi/vCenterサーバとHost Data Collector間との通信プロトコルがHTTPである。(*2)
(2) (1)の仮想化サーバ,またはvCenterサーバのOSが以下のバージョンである。(*3)
Software |
Version |
ESX 4.1 |
ESX 4.1 build 363503以降 |
ESXi 4.1 |
ESXi 4.1 build 1363503 |
ESXi 5.0 |
ESXi 5.0 build 1197855以降 |
ESXi 5.1 |
ESXi 5.1 build 1312873以降 |
ESXi 5.5 |
ESXi 5.5 build 1331820以降 |
vCenter Server 5.0 |
VMware vCenter Server 5.0 Update 3以降 |
現象3と4:
以下の条件に該当する仮想化サーバに対して現象に記載されている操作を実行すると発生します。
- ESX/ESXi/vCenterサーバとHDvMサーバ間,またはESX/ESXi/vCenterサーバとHost Data Collector間との通信プロトコルがHTTPである。(*2)
現象5:
現象1〜4が発生したホストをTuning Managerが監視している。
(*2) 以下のいずれかの場合に通信プロトコルがHTTPになります。
- ホストの追加,ホスト編集を実行するときに,高度な設定のプロトコルに標準を選択している
- ホスト更新の実行対象のホストをDevice Managerに追加するときに高度な設定のプロトコルに標準を設定して追加している
- CLI AddVirtualizationServerコマンド,ModifyVirtualizationServerコマンド,またはRefreshVirtualizationServerコマンドのhostprotocolオプションにNon-Secureを指定して追加,編集されている
(*3) 表中のESX/ESXi/vCenterがHTTP通信を受け付けない(HTTPS通信だけを受け付ける)ように仕様が変更されています(ただし,本仕様変更に関する情報はVMWare社からは公表されていません)。
5.回復策
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以下のいずれかの回復策を適用し,ESX/ESXi/vCenterサーバとHDvMサーバ間,またはESX/ESXi/vCenterサーバとHost Data Collector間との通信プロトコルをHTTPSにしてください。
回復策1:
(1) 発生条件を満たす仮想化サーバをDevice Manager GUIから選択してホスト編集ダイアログを起動してください。
(2) 高度な設定のプロトコルにセキュアを選択してホスト編集を実行してください。
回復策2:
(1) CLI ModifyVirtualizaionServerコマンドを発生条件を満たす仮想化サーバと,hostprotocolオプションにSecureを指定して実行してください。
6.一時的回避策
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ありません。
7.対策
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HDvMでは,すでにESX/ESXi/vCenterとHTTPSで通信し,ホストの追加,編集,更新ができる機能を提供していますので,対策版の発行はありません。
発生条件に該当する仮想化サーバをDevice Managerに追加するときは,以下のいずれかの方法で追加し,ESX/ESXi/vCenterサーバと,HDvMサーバまたはHost Data Collectorとの通信プロトコルをHTTPSにしてください。
対策1:
発生条件を満たす仮想化サーバをDevice Manager GUIから追加するときは高度な設定のプロトコルにセキュア(デフォルト値)を選択してホスト追加を実行してください。
対策2:
発生条件を満たす仮想化サーバに対して,CLI AddVirtualizationServerコマンドを実行すときは,hostprotocolオプションにSecureを指定して実行してください。
8.問い合わせ先
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本件についてご不明な点がございましたら、製品のサポート窓口にお問い合わせください。
-以上-